発達障害は個性か

【発達障害は「個性」か】

発達障害については、よく「ひとつの個性だよ」っていう話題があがることがあります。
以下、私論ですので、そういう考え方もあるかなくらいの気持ちで読んでいただければ幸いです。


まず、僕はどう思っているかですが、これは「こころとそだちのクリニック むすびめ」の院長、田中康雄先生が使っておられる表現でもある
「強い特性」
だと思っています。
そして、個性かどうかは、
「周りの人間が決めるものではなく、本人が決めるもの」
というふうにも考えています。
なぜそう思うのか・・・

「個性」とは、「個人の持つ特有の性格、性質、特徴」とも言えますよね。
皆さんは、自分の個性が好きですか?

僕は自分が好きではありません。
実は怠け者で心が狭くてすぐカッとなって、もの覚えが悪くて仕事もまともにできなくて・・・
なのに、周りから「それが君の個性」だよって言われても、「そんな個性、欲しくねーやい!」って思っちゃう。
君にはこんないいところがたくさんあるって言われても、実は本人にはその言葉が届かないことも多いですしね。

僕の息子、光が、自分の障害と向き合い始めたのは、小学3年生の頃でした。
そして4年生の時に、「これが自分なんだ」と思えるようになってから、自分自身で個性であると言うようになりました。

とにもかくにも、周りの大人たち(学校や保護者、近所の方々も含め)は、その子の背景にある強い特性について知ろうとし、一歩進んで理解し、実践していって、その子自身が
「これが僕」「これが私」
と言えるようになることが必要なんじゃないでしょうか。

個性であることを押し付けない・・・
個性かどうかは本人が決める・・・

そういう考え方もあると、“僕は”思います。
もちろん、
「いいや、やはり個性だよ」
という意見もあって、いいと思いますよ。
それが本人にとって負担にならなければ・・・

発達凸凹の凹よりも、凸のほうをしっかりと見る。認める。
そして、凸と凹が合体すれば、↓のような形にもなれるから、生きづらさも軽減できるかもしれない・・・
それが容易ではないことは重々承知していますが、大切なのは、ひとりひとりを見極める目を、僕たち大人が持とうと意識することじゃないでしょうか。

  • 発達凸凹.jpg


© Rakuten Group, Inc.